用語集
AWSやクラウドの会話・請求書に出てくる言葉を、非エンジニア向けに1〜2文で説明します。ブラウザの検索(Ctrl+F / ⌘+F)で探せます。
基本概念
- クラウドcloud computing
- コンピューターの能力(計算・保存・通信)をインターネット越しに、必要な分だけ借りて使うこと。電気や水道のように使った分だけ払う。
- オンプレミスon-premises
- サーバーなどの機器を自社で購入し、自社の建物内に設置して運用すること。クラウドの対義語として使われる。
- IaaS / PaaS / SaaSイアース・パース・サース
- クラウドで「どこまで借りるか」の段階。IaaSは材料(サーバー・保存場所)、PaaSは土台(データベースや実行環境)、SaaSは完成したソフトを借りる。
- サーバーレスserverless
- 利用者がサーバーの存在を意識せず、処理の実行回数や時間だけで課金される仕組み。Lambdaが代表例。サーバーが無いわけではなく、AWSが裏で管理している。
- マネージドサービスmanaged service
- インストール・更新・バックアップ・故障対応などの「面倒な管理」をAWSが引き受けてくれるサービス。RDSが代表例。
- スケーラビリティscalability
- 利用量に応じて能力を増減できる性質。「スケールする」「スケールアウト(台数を増やす)」「スケールアップ(1台を大きくする)」のように使う。
- Elasticエラスティック
- 「伸び縮みする」の意味。EC2、EBS、ELBなど、AWSのサービス名に頻出する。必要に応じて大きさを変えられることを表す。
- データベースdatabase
- データを表の形で整理し、条件を指定して素早く取り出せるようにした仕組み。何億行でも扱え、複数人の同時書き込みにも耐える。
場所と構造
- リージョンregion
- AWSのデータセンター群がある地理的な地域の単位。日本には東京と大阪がある。リージョンごとに料金が異なり、データの所在地にも関わる。
- アベイラビリティゾーン(AZ)availability zone
- リージョンの中にある、物理的に離れた建物群の単位。複数のAZを使う「マルチAZ構成」にすると、1つの建物が止まっても動き続けられる。
- データセンターdata center
- サーバーを大量に並べて動かす専用の建物。電源・空調・通信・警備が厳重。AWSはこれを世界中に持つ。
- VPCVirtual Private Cloud
- AWSの中に作る自社専用の区画。この中にサーバーやデータベースを置き、外部との通路を設計する。
- CDNContent Delivery Network
- 画像や動画を世界各地の拠点にコピーしておき、利用者に近い場所から届ける配送網。AWSではCloudFrontがこれにあたる。
主なサービス名
- EC2Elastic Compute Cloud
- 時間貸しの仮想サーバー。性能(インスタンスタイプ)を選び、動かした時間に課金。AWSの最も基本的なサービス。
- インスタンスinstance
- EC2やRDSで「借りているサーバー1台分」のこと。「インスタンスを立てる/落とす」は「サーバーを起動する/停止する」の意味。
- インスタンスタイプt3.micro など
- EC2のサイズ(性能)の名前。「t3」がシリーズ、「micro / small / medium / large」が大きさ。大きいほど時間単価が高い。
- Lambdaラムダ
- サーバーを借りずに「処理だけ」を預けておくサービス。きっかけがあったときだけ動き、回数と実行時間で課金。サーバーレスの代表。
- S3Simple Storage Service
- 容量無制限で非常に丈夫なファイルの倉庫。保管量と出し入れの量・回数で課金。バックアップやWebサイトの画像置き場に使われる。
- EBSElastic Block Store
- EC2に直接つなぐ記憶装置(サーバーのハードディスク)。EC2とセットで請求書に登場する。
- S3 Glacierグレイシャー
- めったに取り出さないデータを格安で長期保管する書庫。取り出しに時間がかかる代わりに保管料が安い。
- RDSRelational Database Service
- MySQLやPostgreSQLなどのデータベースを、管理をAWSにまかせて使えるサービス。業務システムの裏側で動く。
- Auroraオーロラ
- AWSが独自に性能を高めたデータベース。RDSの仲間として扱われる。
- DynamoDBダイナモディービー
- キーを指定して値を取り出す形に特化した高速なデータベース。スマホアプリやゲームの裏側でよく使われる。
- IAMIdentity and Access Management
- 利用者ごとに「できること」を決める権限管理の仕組み。無料。会社の権限規程と鍵の管理台帳にあたる。
- CloudFrontクラウドフロント
- AWSのCDN。Webサイトの画像や動画を速く配信する。
- Route 53ルートフィフティースリー
- 「www.〜」という人間向けの住所をコンピューター向けの番号に変換する住所案内所(DNS)。
- CloudWatchクラウドウォッチ
- サーバーの稼働状況や費用の推移を監視し、異常があれば通知する。監視カメラとメーター。
- CloudTrailクラウドトレイル
- 誰がいつ何の操作をしたかを記録する操作記録簿。監査や事故調査で使う。
- AWS Marketplaceマーケットプレイス
- 他社製のソフトウェアをAWSの請求にまとめて購入できるオンライン商店。一部は米国法人からの請求になるため発行元に注意。
- Amazon Bedrockベッドロック
- Claudeなどの生成AIモデルを、自社システムから安全に呼び出すための窓口となるサービス。
料金と請求
- 従量課金pay-as-you-go
- 使った分だけ後から払う方式。初期費用・最低利用期間・解約金がない。AWSの料金体系の大原則。
- 無料利用枠Free Tier
- お試しのための無料枠。2025年7月以降は「最大200ドルのクレジット・無料プランは6か月」の方式。常時無料のサービスは別枠。
- データ転送料Data Transfer
- AWSから外(インターネット)へ出ていくデータ量に対する料金。入ってくるデータは無料。見落とされやすい費用。
- リザーブドインスタンス / Savings Plans予約割引
- 1年または3年の利用を約束する代わりに大幅な割引を受ける仕組み。前払いを選ぶと会計上は前払費用の按分が必要。
- スポットインスタンスspot instance
- AWSの空き設備を格安で使う方式。AWSの都合で急に止められることがあるため、止まっても困らない処理向け。
- AWS Budgetsバジェッツ
- 月額予算を設定し、超えそうになったらメールで通知する機能。2つまで無料。最初に設定すべきもの。
- Cost Explorerコストエクスプローラー
- サービス別・アカウント別・タグ別に費用をグラフで分析する機能。前月比の増減を見るのに使う。
- タグ / コスト配分タグcost allocation tag
- リソースに付けるラベル(部署名・プロジェクト名など)。コスト配分タグとして有効にすると、費用を部門別に集計できる。
- 適格請求書(インボイス)qualified invoice
- 消費税の仕入税額控除に必要な要件を満たした請求書。AWSジャパンは適格請求書発行事業者(登録番号 T6011001106696)で、管理画面から取得できる。
- 一括請求consolidated billing
- AWS Organizationsで複数のアカウントの請求を1つにまとめる仕組み。アカウント別の内訳も見られる。
安全と管理
- ルートユーザーroot user
- アカウント作成時のメールアドレスでログインする、すべての権限を持つ最高管理者。日常では使わず、MFAで厳重に守る。
- MFA(多要素認証)multi-factor authentication
- パスワードに加えて、スマホアプリの数字などを入力しないとログインできない仕組み。パスワード漏えい時の不正ログインを防ぐ。
- 最小権限の原則least privilege
- その人の仕事に必要な権限だけを与えるという考え方。権限を広く与えるほど、事故や不正の被害が大きくなる。
- AWS Organizationsオーガニゼーションズ
- 複数のAWSアカウントをまとめて管理する無料の機能。一括請求や、全社共通のルール(使えるリージョンの制限など)の適用に使う。
- ロックインvendor lock-in
- 特定の事業者のサービスに依存し、乗り換えが難しくなること。やめるときのデータの取り出し手順を事前に確認しておくことが対策になる。